Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
浜田 広次; 田辺 裕美*; 和田 雄作*; 宮川 明*; 広井 博*
PNC TN9410 98-029, 122 Pages, 1998/05
高速炉蒸気発生器伝熱管の高温ラプチャに対する健全性評価のため、動燃では次の研究を進めてきた。1)超高温材料データの取得と構造健全性評価法の整備2と1/4Cr-1Mo鋼の高温(7001200)クリープ試験データを取得し、高温、短時間破裂である高温ラプチャ特性を踏まえて時間依存のクリープ破断評価法に基づく材料基準値を策定した。また伝熱管破損模擬試験(TRUST-2)により本評価法を検証した。2)ブローダウン時の減圧特性を含む伝熱管内流動解析手法の整備本ブローダウン解析に使用するBLOOPHと汎用コードであるRELAP-5とで実機ブローダウン解析結果の比較を行い、両者が良好な一致を示すことを確認した。また、ナトリウム-水反応時の入熱を考慮した管内蒸気流モデルを開発した。3)ナトリウム-水反応試験データに基づく定量的な検証過去のナトリウム-水反応試験データから保守的に求めた反応域温度と管外熱伝達率を用いてSWAT-3試験及び米国LLTR試験の解析を行い、クリープ破断モードよりも延性破断モードが早期に現われること、破断時間は実際の試験結果よりもかなり短時間の保守的な結果となることを示した。これらの結果を踏まえて、PFR大リーク事故及び高速増殖原型炉「もんじゅ」蒸気発生器伝熱管破損の再評価を行った。主な結果は、以下のとおり。1.1987年の英国PFRの事故が多数の伝熱管破損に至った最大の原因は、事故当時過熱器に高速減圧系が設置されていなかったためであることが、上記評価法を適用して定量的に示された。2.以上の検証解析結果を踏まえて選定した保守的なパラメータを用いて、「もんじゅ」条件での100%、40%、10%の各定常運転から水ブローまでの解析を行い、いずれの場合も高温ラプチャが発生する条件に至らないことを確認した。3.管束部中下部ではブロー途中に伝熱管内部流量が低下するため、安全裕度が相対的に小さくなるが、蒸気ブロー弁の増設による水ブローの高速化が裕度拡大方策として有効であることを示した。
山下 英俊
PNC TN1410 98-009, 400 Pages, 1998/05
本年会では、IAEAの高速炉に関する1997年の活動レビュー、19981999年の活動計画の審議・調整を行うとともに、メンバー各国における高速炉開発状況について報告・討論を行った。日本からは、高速増殖炉開発の在り方に関する議論の結果、動燃改革の状況について報告するとともに、1997年4月から1998年3月の期間における「常陽」、「もんじゅ」、実証炉開発の状況及び関連する研究開発概況をレビューした。今後の活動計画では、「高速炉における炉物理評価、及び炉内・炉外中性子束の測定」を候補テーマとするIAEA主催の技術会議を、1999年秋頃、日本で開催する予定となった。海外の主な状況は以下のとおり。○イギリス、ドイツは、CAPRA計画に参加し基礎的な研究を進めている。また、原型炉PFRやSNR-300の廃止措置を進めている。○フランスは、フェニックスの第50サイクル運転の準備を行うとともに、CAPRA計画の見直しやスーパーフェニックスの廃止計画の検討を進めている。放棄決定の影響を受け、EFRの設計成果とりまとめを1998年末までに行う。○ロシアは、実験炉BOR-60で振動充填燃料を装荷し照射を進めている。特にBN-600は、ロシア国内の原子力プラントの中で最高の稼働実績をあげている。○インドは、1997年7月に実験炉FBTRの発動運転に初めて成功し、今後出力を上昇させていく予定。原型炉PFBRは2001年の建設開始を目標に詳細設計を実施中。○中国は、1997年8月に実験炉CEFRの基本設計を終了し、現在詳細設計を実施中。1999年4月のコンクリート打設開始、2003年7月の初臨界達成を計画している。○韓国は、原型炉KALIMERの概念設計研究を行っているが、1997年7月に計画を見直し、建設完了予定を2010年代中頃に修正した。次回、第32会定例年回は、1999年5月18日19日、ウイーンのIAEA本部で開催されることとなった。
木曽原 直之; 三宅 収; 北浦 義和
PNC TN9410 98-037, 81 Pages, 1998/04
ナトリウム燃焼解析コードASSCOPSは高速炉のナトリウム漏えい事故時の建物内の熱的挙動(圧力・温度の時間変化)を解析することを目的に開発されている。本報告書で使用するVersion 2.0では、ナトリウムやその酸化物と雰囲気中の水分の化学反応、エアロゾル挙動、プール中の反応生成物の取り扱い等に、改良・機能強化が図られている。本報告書では、ASSCOPSのプール燃焼計算に係わる検証として、独のカールスルーエ研究所と動燃サファイア施設で実施された、プール燃焼実験について解析を行った結果を報告する。検証計算では測定データとの比較を行い、さらに主要パラメータについてもその感度解析を実施した。以下に主たる解析結果を示す。1)ナトリウムプール、壁およびガスの各部温度、圧力の計算結果は測定データと良く一致している。2)ナトリウム燃焼に関して重要なパラメータである反応生成物割合(Na2O:Na2O2比)は、生成割合比の最適値を導入することで実験データの圧力、温度および酸素濃度と良く一致した。また、保守的な結果を得るための生成割合比の検討を行い、Na2O:Na2O2=60:40(酸素濃度 10%以下では100:0)の組合せを用いることが良いと考えられる。3)感度解析の結果、初期湿分濃度の温度、圧力に及ぼす影響は、他の反応生成物割合やふく射係数を変化させたときのものとくらべると小さかった。4)ナトリウムプールからガスへのふく射係数に関して、小さくするとプールの放熱が抑制されるためナトリウム温度が上昇し、逆にふく射係数を大きくするとナトリウム温度が下がることが確認できた。しかし、プールナトリウム温度を除いてその影響はほとんどなかった。
丸石 芳宏; 本橋 幸一; 平野 広三郎; 長洲 邦男
PNC TN8440 97-021, 48 Pages, 1997/05
高速増殖原型炉もんじゅ第1回取替炉心燃料集合体80体(内側43体,外側37体)の製造は、平成6年5月から平成8年4月迄に行われた。本書では、燃料集合体を構成する主要部品(炉心燃料ペレット、軸方向ブランケット燃料ペレット、被ふく管、端栓(上部・下部)、ワイヤスペーサ、エントランスノズル組立品、ハンドリングヘッド付ラッパ管、燃料要素、タグガスカプセル)のロット番号又は燃料要素においては製品番号を各集合体毎に一覧表に示し、各集合体の主要構成部品のトレーサビリティ(追跡性)を確保することを目的としている。本書に記載されていない寸法・分析値などの品質データについては、検査成績書番号から検索可能である。
内川 貴幸*; 小澤 健二; 吉川 信治; 古田 一雄*
PNC TY1602 97-001, 36 Pages, 1997/04
集団問題解決においては、集団の成員が所有する認知資源をいかに統合し、協調的に働く一つの認知システムを構築するかが、円滑なる集団行動を実現するための鍵となる。この統合を達成するための最も重要な手段が、発話によるコミュニケーションである。そこで、発話の認知システム統合に果たす本質的役割に着目し、発話生成の意図・目的を発話の原形として分類する手法を提案した。つぎに提案した発話分析の有効性を確かめるために、温水供給プラントDURESSを用いた2人チームによる簡単な認知実験を行った。実験の結果、集団作業成績と知識モデル共有、知識モデル操作のために行われた発話割合との間に関係が見られ、原形による分類法が集団過程の機構に接近する上で有用な情報をもたらしうることが示唆された。また、発話の表現型、原形分類に基づくコミュニケーション・モデルを、運転員認知行動シミュレーション・システム(OCCS)に組み込んで、同じくDURESSの運転を課題とした計算機シミュレーションを実施した。その結果、知識の所有形態とコミュニケーション戦略が作業効率に与える影響を示すことができ、集団過程の機構を解明する手段として役立つことを確認した。
not registered
PNC TN1410 97-014, 87 Pages, 1997/03
平成8年11月14日、15日の両日、動力炉分野を対象とした第9回安全研究成果発表会が大洗工学センターの展示館(テクノ大洗)で開催された。本発表会では、高速増殖炉(FBR)、新型転換炉(ATR)、耐震及び確率論的安全評価研究の各分野の動力炉に関わる安全研究課題(全48課題)の中から、安全研究委員会の各分科会での検討を踏まえて昨年度未発表課題を中心に14課題が選定され、平成7年度の成果についての発表が行われた。さらに平成7年12月のもんじゅナトリウム漏洩事故から1年余りを経ているため、特別セッションとして「もんじゅ」に関わる最新の解析・実験評価の情報を提供した。また、本発表会は安全研究の透明性のより一層の確保のため、今年度から一般公開としてプレス、インターネット等を通じ広く参加者の公募を行った。これにより従来に増して社外(原子力安全委員、科技庁、自治体、大学、原研、電力、メーカー等の原子力関係者)の参加を頂くと共に、プレスの参加も得られた。岡林大洗工学センター所長の開会挨拶の後、1)新型転換炉の安全研究、2)事故評価及びシビアアクシデントに関する研究、3)確率論的安全評価及びその応用に関する研究、4)運転・設計安全性に関する研究、5)ナトリウム漏洩事故関連の解析・評価の5セッションに分けられた各課題の発表が行われた。また、石川迪夫北海道大学教授より、「安全観の変遷とその背景-もんじゅ事故によせて-」という演題で特別講演を頂くとともに、安全研究委員会委員長である須田副理事長の挨拶が行われ、両日の最後に各セッションの座長より、セッション毎に総評及び総括が行われた。さらに、本発表会を終えるにあたって、中野安全担当理事の閉会挨拶により、盛況のうちに発表会を終了した。本資料は、今後の安全研究の推進・評価に資するために、発表会での質疑応答、各セッションの座長による総括及び講評、岡林大洗工学センター所長の開会挨拶、石川北海道大学教授の特別講演、須田副理事長の挨拶、中野理事の閉会挨拶、両日の出席者リスト等について取りまとめたものである。なお、安全研究調査票、発表会当日のOHP資料は各々TN1410 96-066 安全研究成果の概要(平成7年度-動力炉分野)、TN1410 96-068 平成8年度安全研究成果発表会資料(動力炉分野)に収録している。
竹田 敏一*; 木本 達也*; 北田 孝典*; 片木 洋介*
PNC TJ9605 97-001, 100 Pages, 1997/03
本報告書は次の2部と付録から構成されている。第1部 摂動モンテカルロ法による反応度評価手法の改良第2部 3次元六角体系用輸送ノード法の改良付録 高速炉におけるドップラー反応度解析のためのU238サンプルの実効断面積第1部 摂動モンテカルロ法による反応度評価手法の改良摂動モンテカルロ法の理論式の検討を行い、その後摂動モンテカルロ法の計算コードへの導入を行った。同じヒストリー数の計算を行ったところ、摂動モンテカルロ計算コードでの計算時間は、通常のモンテカルロ計算の12割程度の増加であった。作成した摂動モンテカルロ計算コードを用いて行った試計算結果は概ね妥当であり、また偏差も十分に小さいことから、摂動モンテカルロ法の有効性が示された。 しかしながら、得られた摂動前後の固有値の差が評価手法により、正や負になる場合があること、また、摂動による中性子源分布の変化を考慮しない従来手法と、摂動による中性子源分布の変化を考慮する新手法の間で、計算結果に有為な差が見られないことから、さらに摂動モンテカルロ計算コードに対して検討を加える必要がある。第2部 3次元六角体系用輸送ノード法の改良ノード法を用いた六角-Z体系用輸送計算コード「NSHEX」は、高速炉の炉心計算において非常に精度のよい評価を得ることがこれまでの研究で確かめられてきた。しかし非均質性の高い炉心においてややその精度が劣ることがわかっている。その原因として、ノード内空間分布を求める際用いる横方向もれの評価法が挙げられる。径方向スイープ時における、集合体からの径方向もれ分布を得るためには各ノード頂点中性子束を評価する必要がある。従来法では、その頂点の周囲のノード境界平均中性子束を用いている。新手法においては、その頂点近傍の中性子束分布を、いくつかの寄与が大きいと考えられるノード、およびノード境界の中性子束をパラメータとしてx,u 2次式で評価し、その分布式より頂点中性子束を算出している。以上の手法を用い、NEACRP 3D NEUTRON TRANSPORT BENCHMARKSの小型高速炉モデル、および実機「もんじゅ」体系を用いて検討計算を行った。その結果実効増倍率においては、多群モンテカルロ法によるGMVPに対して、どの手法もほぼ0.1%以内に一致する。各領域の中性子束も、数%以内に一致したものの、制御棒の挿入された体
川田 耕嗣; 大野 修司; 三宅 収; 寺奥 拓史; 宮原 信哉; 田辺 裕美
PNC TN9410 97-036, 243 Pages, 1997/01
「もんじゅ」2次主冷却系ナトリウム漏えい事故の原因究明の一環として、ナトリウムによる漏えい速度・漏えい形態の確認実験、ナトリウム漏えい燃焼実験-I、ナトリウム漏えい燃焼実験-IIを順次実施した。本報告は、この内のナトリウム漏えい燃焼実験-Iに関するものである。ナトリウム漏えい燃焼実験-Iは、換気空調ダクト、グレーチングでの漏えいナトリウムの燃焼および破損挙動、漏えいナトリウムの床ライナへの影響挙動を明らかにする目的で、大規模ナトリウム漏えい燃焼試験施設(SAPFIRE)の大型密閉試験装置(SOLFA-2)を用いて実施した。実験では、「もんじゅ」と同仕様の温度計と周囲の保温構造の一部、換気空調ダクトおよびグレーチングを実機と同様に設置し、また床面には実機の床ライナと同仕様の受け皿を設置し、漏えい事故室の機器構造・配置を部分的に模擬した。実験は、480のナトリウムを温度計から当初約4時間にわたって漏えいさせる予定であったが、排煙処理装置の排気流量低下のため約1.5時間で終了した。各部における燃焼挙動、破損挙動等はCCDカメラ、熱電対等を用いて確認した。ナトリウム漏えい燃焼実験-Iから、以下の結果を得た。(1)温度計からのナトリウム漏えい形態は、漏えい開始直後はフレキシブル管からの流線状の飛散後、換気空調ダクト上で跳ね返って液滴状燃焼になるのが観察された。(2)換気空調ダクトは、表面温度が約600約700の範囲であったが、「もんじゅ」で見られたような開口はなく、ダクト本体の破損は認められなかった。(3)グレーチングは、上面温度が約650約940の範囲で推移していたが、鋼板の一部に欠損や減肉が認められた。(4)床面に設置した受け皿の裏面温度は、約10分後に約700に達し、その後は約740約770で推移していたが、受け皿の破損はなく、最大約1mmの減肉が認められた。(5)受け皿上には、「もんじゅ」と同様にナトリウム酸化物が山状に堆積し、堆積物最下層からは、鉄とナトリウムの複合酸化物(Na4FeO3)が確認された。
青砥 紀身; 小峰 龍司; 加藤 章一
PNC TN9410 97-037, 51 Pages, 1996/11
本報告書は、「もんじゅ」2次系配管室の床ライナに用いられている材料である-溶接構造用圧延鋼板(旧規格名称SM41B 、現規格名称SM400B) の基本材料特性を調査し、材料試験等の検討結果に基づき- ナトリウム漏えい時の強度評価に必要な平均的な材料特性を暫定的に求めたものである。主な基本材料特性値は、以下の通りである。・ 0.2%耐力( 下降伏点)・ 引張強さ・ 縦弾性係数・ 静的応力- ひずみ関係(Ludwik 型式のおける物性値)・ クリープひずみ・ 線膨張係数・ 密度・ 比熱・ 熱伝導率
岡田 敏夫; 藤原 昭和
PNC TN9100 96-014, 833 Pages, 1996/10
本資料は,大洗工学センターにおいて「もんじゅ」運転技術者等を対象に実施した講義用のテキストとして作成したものである。その内容は,高速増殖炉(FBR)に関する基礎知識から,安全性,炉心・燃料及び高温構造システムの3つの技術分野で構成されるFBR固有の技術に係る研究開発成果までFBR技術を集大成した内容となっており,FBR技術の教本として広く活用して頂きたい。
not registered
PNC TN1420 96-017, 346 Pages, 1996/10
本資料は、もんじゅナトリウム漏えい事故の調査報告を取りまとめるために、科学技術庁の「もんじゅナトリウム漏えい事故調査・検討タスクフォース」の第115回会合に事業団から提出した資料をまとめたものである。尚、本資料は上記タスクフォースの公開資料の一部として平成8年10月29日に科学技術庁によって公開されている。
not registered
PNC TN1440 96-024, 402 Pages, 1996/09
平成7年12月8日、高速増殖原型炉もんじゅ(定格電気出力28万kW、以下「もんじゅ」という。)において発生した2次主冷却系ナトリウム漏えい事故については、事故発生後、動力炉・核燃料開発事業団(以下「動燃」という。)として徹底的な原因究明を全社体制で実施している。原因調査としては、漏えい現場状況の調査、漏えい時の運転操作に関する調査をはじめ、温度計破損についての各種試験及び解析による破損メカニズムの解明やナトリウム漏えい燃焼による影響調査、損傷材料の分析等を行うとともに、大洗工学センターにおいてナトリウム漏えい燃焼実験及び各種コードによる現象解析等を鋭意実施してきた。これまでの調査で、運転操作に係る反省点及び温度計破損の原因等が明らかになるとともに、ナトリウム漏えい燃焼による換気ダクト、グレーチング、床ライナー、コンクリート等への影響並びにナトリウム化合物(エアロゾル)の拡散状況等が明らかになってきたことから、これら調査結果の成果を中間的に取りまとめて報告する。また、原子炉設置許可申請書の「2次冷却材漏えい事故」の考え方やその基礎となる研究成果、安全解析結果と今回の事故との比較を行った。
山口 彰
PNC TN9420 96-049, 15 Pages, 1996/07
1995年12月8日に発生した「もんじゅ」2次主冷却系ナトリウム漏えい事故の原因究明作業の一環として実施した,温度計ウェルに作用する流体力と乱流振動応答の評価の結果をまとめて報告した。内容は以下の事項を含む。1)温度計ウェルで考慮すべき荷重,2)乱流励振力のパワースペクトル,3)乱流振動による変位応答,4)乱流振動による応答変位と不確定幅,5)まとめ。結論として,乱流振動による変位応答は渦放出に伴う振動による変位振幅と比較して十分に小さな値となり,ウェル破損の要因とはなり得ないとした。
岩田 耕司
PNC TN9420 96-048, 10 Pages, 1996/07
1995年12月8日に発生した「もんじゅ」2次主冷却系ナトリウム漏えい事故の原因究明に関連して,ASME Codeにおける単一管の流力振動の防止指針についてまとめた。本報告では,防止あるいは抑制すべき渦励起振動のうち揚力方向振動とインライン振動を調査し不安定振動についてまとめた。またASME Code Sec.IIIApendix Nにおける動的解析法の取扱いについて調べた。
青砥 紀身; 黒田 哲宏; 平川 康
PNC TN9410 97-055, 128 Pages, 1996/07
大洗工学センターで平成8年6月7日に実施された「ナトリウム漏えい燃焼実験-II」(「燃焼実験-II」)の実験セル内に配置された炭素鋼製床ライナ材について、(1)「ナトリウム漏えい燃焼実験-I」(「燃焼実験I)の受皿の減肉機構との違い(2)ライナ欠損発生位置の決定要因 を明らかにするデータ取得を目的に材料分析を実施した。実施した材料分析は以下の通り。1)金属組織観察 2)断面(金属材料堆積物層)電子線プローブ・マイクロアナライザ(EPMA)分析 3)堆積物界面(堆積物/付着物側および材料側界面)のX線回折 得られたデータ及び知見に基づき、「もんじゅ」実機床ライナと「燃焼実験I」床受皿における減肉機構と「燃焼実験II」の床ライナに生じた減肉機構との違いを考察した。種々の検討に基づき、前者ではNa-Fe-O化合物の生成と物理的/化学的除去による反応進行が、後者では高温溶融塩腐食に似た機構が支配的となった減肉機構が働いたものと推察した。また、ライナ欠損発生場所はいずれも変形凸部の中腹を取り巻くように位置しており、上記機構の推定と合わせて大部分が溶融体界面から開口したものと推定した。
丸石 芳宏; 本橋 幸一; 平野 広三郎; 長洲 邦男
PNC TN8440 96-034, 109 Pages, 1996/07
高速増殖原型炉もんじゅ初装荷炉心燃料集合体200体(内側109体,外側91体)の製造は、平成元年10月から平成6年1月迄に行われた。本書では、燃料集合体を構成する主要部品(炉心燃料ペレット、軸方向ブランケット燃料ペレット、被ふく管、端栓(上部・下部)、ワイヤスペーサ、エントランスノズル組立品、ハンドリングヘッド付ラッパ管、燃料要素、タグガスカプセル)のロット番号又は燃料要素においては製品番号を各集合体毎に一覧表に示し、各集合体の主要構成部品のトレーサビリティ(追跡性)を確保することを目的としている。本書に記載されていない寸法・分析値などの品質データについては、検査成績書番号から検索可能である。
野上 嘉能; 飯村 直人; 宮本 寛; 小幡 真一; 上村 勝一郎
PNC TN8410 96-214, 36 Pages, 1996/07
FBR用中空ペレットは、FBRの炉心性能の高度化を目指して開発されている。動燃では、照射試験燃料としての中空ペレット製造経験を有しているものの、ドライバー燃料規模の量産経験が無い。中実ペレット製造法と異なるのは、成形時に中空コアロッドが必要となる点であり、この点を中心とした製造技術開発が求められている。プル開室においては、関係各部との調整の上、全体計画に沿った基礎技術開発基本計画(平成5年10月PNCZN841093-216)を策定し、今日までこれに沿った中空ペレット製造基礎技術開発を推進してきた。平成7年10月の「報告と講演の会」で燃料の太径化及び高線出力化による原子炉の「経済性と信頼性」向上を図る旨の報告がなされたことを契機として、MOX燃料高度化計画全体の中での中空ペレット製造技術開発計画の策定の動きが活発になってきている。プル開室においてもPu規格外品の再確定作業以降の計画立案上、現在の到達点を明らかにしておく必要があると判断した。これらの理由から、これまでプル開室で実施してきた中空ペレット製造技術開発の経過、実績及び得られた知見について整理し報告するものである。現在のところ、成形設備に用いられる中空コアロッドの開発はほぼ終了し実規模量産試験に供するところまで来たが、製造技術及び物性評価についてはUO2での造粒試験を実施した所までである。中空ペレット量産化のために、今後プル工場において実規模UO2、MOX中空ペレット量産試験を実施していくが、これと残された基礎試験(中空ペレットを製造する上で最適な造粒、成形、焼結条件の把握及び、粉末流動性評価手法の最適化など)を実施していく必要がある。
青砥 紀身; 天藤 雅之; 木村 英隆; 堀切 守人; 小峰 龍司; 平川 康
PNC TN9410 97-076, 29 Pages, 1996/06
高速増殖原型炉-もんじゅ-2次主冷却系Cループ中間熱交換器(IHX)出口温度計からのナトリウム漏えい事故に関連して、当該温度計破損部の原因調査に資するため、同2次系CループIHX入口部の温度計ウェルを調査した報告(概要)である-調査は、主に熱電対ウェル段付部の損傷調査およびウェル管台溶接部の健全性に関する情報を得る目的で種々の試験検査を実施した。試験検査は、温度計、ウェル段付部、太径および細径ウェル部ならびにウェル-管台溶接部等で、以下に示す通りである。(1)精密寸法計測(2)ウェルの打振試験(3)各部非破壊検査(4)成分分析(5)金属組織観察(6)ウェル段付部の詳細観察(7)硬さ試験(8)隙間腐食に関する調査(9)ウェルの強度特性試験(10)シース高温曲げ試験
古田 一雄*; 吉川 信治*; 古濱 寛*; 小澤 健二*
PNC TY1602 95-001, 80 Pages, 1996/04
本報告書は、原子力プラントの運転員が、異常診断や対応操作に係わる意思決定を正しく行うために、その担当するプラントをどのように理解しているかについて考察を加え、知識の基本構造について推定し、その知識基本構造を計算機上で模擬した簡易プラントを用いた被験者実験で検証した結果について論ずる。この研究の目的は、運転員が、異常診断や対応操作に係わる正しい意思決定に適した形でプラントに対する理解を形成していく過程を計算機を用いて支援する方策を開発することにある。この研究を通じて、プラントを、a)プロセスパラメータ間の変化伝播を記述した定性因果ネットワーク、b)上位の機能が、下位の複数の機能に支持される、という関係を層状に重ねた機能階層レイヤー、及びc)この両者を関連付けるリンク、の3者で記述することにより、兆候からの原因の同定、並びに所要の変化を生じるための操作手順の生成が可能な形で人間に教示できることが明らかになった。
大滝 明; 大平 博昭
PNC TN9410 96-142, 102 Pages, 1996/04
高速増殖原型炉「もんじゅ」における2次主冷却系ナトリウム漏洩事故評価の一環として、漏洩発生からナトリウムドレン完了までのプラント挙動を一次元プラント動特性コードSuper・COPDにより解析し、ナトリウム漏洩停止時間および漏洩部における配管内冷却材圧力(漏洩部冷却材圧力)の時間変化について評価した。また、Super・COPDで解析した漏洩部冷却材圧力を基に漏洩ナトリウム量の評価を行った。ドレン時におけるナトリウム配管内のレベル変化から、ナトリウム漏洩停止時間は漏洩発生から3時間41分34秒後の23時28分頃と評価された。漏洩ナトリウム量の評価では、漏洩部の圧力損失係数(=2.16)を、動燃と東芝/石川島播磨重工が各々実施した漏洩量測定水試験データから求め、その圧力損失係数と動特性解析による漏洩部冷却材圧力から漏洩率ならびに漏洩量を算出した。=2.16における平均漏洩率は48.9g/sec、最小漏洩率および最大漏洩率はそれぞれ35.5g/secおよび51.9g/secとなった。漏洩ナトリウム量は、漏洩時間を19時46分15秒から23時27分49秒までとすると約65038kgと評価された。